“気づいたらポケモンの世界にいる”
そんなサウンドを、届けたい
音楽を学ぶ中で再発見した、ゲームサウンドの魅力
私は小さなころからピアノやハープといった楽器を習っていて、音楽大学に進学して演奏家を目指していました。一方で、ゲームの面白さをより一層引き立たせる「ゲーム音楽」が大好きで、サウンドトラックのCDを買って聴いたり、BGMをピアノで弾いたりしていたんです。あるとき、そうしたゲームのサウンドを制作する「サウンドクリエイター」という仕事があることを知り、 “私の音楽の原点とも言える存在である、ゲーム音楽の制作に携わりたい”と想いが強くなりました。
音大の経験だけでは足りないと考えた私は専門学校に入学しなおし、コンピュータミュージックやサウンドをゲームに組み込むミドルウェアなど、より専門的にゲーム音楽について学びました。映像に音楽や効果音をつけたり、ツールを使ってプラグイン・エフェクトをかけたりと、さまざまな経験を積みながらノウハウを身につけていった2年間でした。
クリーチャーズに出会ったのは、就活時にSNSで見た「未来のサウンドクリエイター募集!」という広告。あのポケモンに関われるなんて!とその瞬間に応募を決意しました。
サウンドチーム 2023年入社
自己満足ではない、世界観を表現する音楽を
クリーチャーズのサウンドクリエイターのポリシーは、“アーティストではなく、クリエイターである”ということ。「自分の満足ではなく、誰かに楽しんでもらえる音楽をつくりたい」と思っていた私にとっては共感しかなく、同じ想いを持った方々と音楽づくりができることをとても魅力的に感じて、クリーチャーズで働いている未来しか想像できませんでした。だからこそ、入社が決まったときは本当に嬉しかったです。
サウンドの制作は、開発部門からオーダーされた内容をもとに、サウンドチームでイメージをすり合わせていくことからスタートします。一人ひとりがそれぞれバリエーションを用意し、より要望に合致する曲を検討します。同じテーマを与えられても、各々の個性とインスピレーションによって全く異なるサウンドが生まれますし、メンバー同士で気軽に相談し、磨き合えることも楽しいです。他部門の意見を聞ける機会もあるので、世界観に合わせて制作や調整を行う作業はとても勉強になっています。効果音の制作など経験の浅い仕事も「やってみたい!」と挙手すればチャレンジできる環境でもあるので、社歴に関係なくチャンスがあるのが嬉しいですね。
音楽で、ポケモンの世界への没入感を高める
入社2年目から担当している『Pokémon Trading Card Game Pocket(通称“ポケポケ”)』のイマーシブカードのBGMや一部効果音の作成でも、常にポケモンを主役に考え、その世界を最大限に表現することを心掛けています。簡単な仕事ではありませんが、ユーザーが喜んでいる姿などを想像しながら、楽しい気持ちで楽曲制作に向き合っていると、自然と良いサウンドが浮かんでくるんです。特に思い出深いのは、ポケポケでカードイラストの中に没入する演出が特徴的な「イマーシブカード」のBGMをつくったことです。カードに入り込んでいく演出とマッチするよう、音が始まるタイミングや終わらせ方、音色のディテールまで徹底的に調整しました。常に意識していたのは、ユーザーに違和感なくポケモンの世界に文字通り“没入”してもらうこと。「サウンドを意識しなかった」と思われるくらいの自然さにこだわっていました。
効果音制作のために屋外で環境音を録ることもありますし、現在は別のプロジェクトでサウンドミドルウェアを使用した作業も行っていて、できることが増えるのが楽しいです。これからもゲームサウンドを作るクリエイターとして作曲以外にも必要なことをどんどん身につけて、憧れだったゲーム制作に特化していきたいですね。