役員インタビュー | 新卒採用サイト2025 | 株式会社クリーチャーズ
役員インタビュー

Director Interview

ポケモンという無限大の世界へ
〜ポケモンをつくり、育てる〜

ポケモンの世界の広がりを支える

株式会社クリーチャーズはポケモン原作3社の1社として、「つくる」ことに関する3つの本部を持っています。そのうちのひとつが、ポケモン3DCGモデルの制作・管理を行うポケモンCGスタジオ本部(以下、ポケモンCGスタジオ)です。
クリーチャーズの3DCGチームは、もともと開発部門の一部でした。しかし、ゲームソフト『ポケットモンスター』シリーズの3D化や、『Pokémon GO』のサービス開始などでポケモンの人気が爆発的に広がったことで、ポケモン3DCGモデルの需要が急速に高まりました。そこでクリーチャーズは、これからも質の高いアセット(*)をつくり続け、ポケモンの世界の広がりを質と量の両面で押し上げていくため、ポケモンCGスタジオを創設しました。

Atsuko Ujiie
株式会社クリーチャーズ 取締役 / 
ポケモンCGスタジオ本部
エグゼクティブアートディレクター
氏家 淳子

私は20年以上、クリーチャーズでポケモン3DCGモデルの制作に関わり、現在は役員としてポケモンCGスタジオを統括していますが、クリーチャーズとしても、そして私個人にとっても大きな転機となった出来事が、ゲームソフト『ポケットモンスター X・Y』において、初めて本編のポケモン3DCGに携わったことです。
それ以前からクリーチャーズは、NINTENDO64ソフト『ポケモンスタジアム』、ニンテンドーゲームキューブソフト『ポケモンコロシアム』といったポケモン関連作品でポケモン3DCGモデルの制作を行っていたのですが、本編がドット絵から3Dに変わる際に、クリーチャーズはポケモンのアセットをもっとも熟知している存在として個々のポケモンの詳細設定から3DCGモデルの制作に関わるようになりました。
当時のクリーチャーズがこれまでに経験したことのない膨大なデータ量、クリーチャーズ以外の会社も含めた大勢のスタッフとの連携、大規模なプロジェクトゆえの複雑な制作フロー。出口が見えるまでかなりの時間がかかりましたが、ポケモンの詳細設定の段階から本編に関わるようになったことで、株式会社ゲームフリークや株式会社ポケモンとの関わりの深さが、今までとは違う次元に移ったと感じました。
そしてこの時の経験が、ポケモンのアセット制作・管理を新たな事業の柱にするというクリーチャーズの方向性を決定づけ、その後のポケモンCGスタジオの創設にもつながっています。

* モデルデータ、アニメーションデータなど、3DCGを制作する上で必要な素材データをまとめたもの。

ポケモンと真摯に向き合う、ものづくり

責任を持って、すべてのポケモンを丹念につくることが求められるからこそ、ポケモンCGスタジオで活躍している人たちには、目の前の仕事を地道に続けられる人が多いように感じます。ポケモンを大切に育てているという自負は、ポケモンCGスタジオで働くすべての人が持っています。
近年のクリーチャーズの事業拡大に伴い、ポケモンCGスタジオにはこの数年で入社したスタッフも大勢在籍しています。以前は少数精鋭の組織で、一人ひとりの担当範囲が曖昧な面もありましたが、人数が大幅に増えた現在は業務の細分化が進み、習得する技術がより深くなっています。
一方で、自分の関わるプロジェクトや業務以外が見えにくくなっているのは現在の課題です。そこで私がメンバーと接する時には、ポケモングループとしての今後の方向性や、現在注目している動きを伝えたり、クリーチャーズが過去どのように3DCGモデルを制作してきたのかといった歴史を共有するなどして、社歴や担当業務に関わらず、みんなが同じ目線を持って働けるように努めています。

クリーチャーズでのあゆみ
初の女性役員として

もともと一人のデザイナーで、キャリアアップの願望がそれほど強くなかった私が、ディレクターを任され、ポケモンCGスタジオの創設に関わり、役員という立場に立てているのは、ポケモンを通してさまざまな経験を積めてきたことが大きいと思っています。
ディレクターを任されるようになったきっかけは、Wii用ゲームソフト『ポケモンバトルレボリューション』の制作でした。前述の通り、クリーチャーズではNINTENDO64ソフト『ポケモンスタジアム』からポケモンCGを担当しており、その頃からの制作ノウハウを知っているメンバーが必要ということで、ディレクションを担当することになりました。
また、ポケモンCGに長年携わってきたことで、ハリウッド映画『名探偵ピカチュウ』のポケモンCGスーパーバイザーも担当することができました。
社会的には女性の労働環境の問題は様々ありますが、私がクリーチャーズで働いてきたなかでは、女性だからという理由でチャンスを逃したことはありません。適材適所でメンバーが選ばれると思います。私はデザイナーの期間が長く、いろいろな経験を積む間に、時には寄り道もしてきましたが、立場が変わることで過去の経験が生きてくることも多々ありました。今では、すべての経験が無駄ではなかったと思います。

新しい視点で、新しいポケモンの世界を

クリーチャーズでポケモンに携わるということは、広い可能性の中に身を置くことです。ポケモンは世界中に大勢のファンがおり、自分の関わったポケモン作品を見てもらえる機会が豊富にあります。また、ポケモンに関わる多種多様なプロジェクトに参加することができ、幅広い経験ができるのもクリーチャーズの魅力です。
たとえば、Googleとの取り組みや、前述したハリウッドでの映画化など、私自身、これまで思いもよらなかったような仕事に携わり、刺激的なカルチャーに触れることもできました。なんといっても、ポケモンの世界で働き、自分の手で喜びを届けられるのは、他ではそう経験できることではありません。
クリーチャーズは、これまでも、これからも、ポケモンの新しい可能性を探し続けていきます。ですが、ずっとポケモンの世界に触れていると、客観的に見ることが難しくなり、視野が狭くなって新しい発想が生まれにくくなってしまうのも事実です。
だからこそ、私たちは新しい視点を持った若い方々と一緒に、今までに見たことのないポケモンの世界を探求していきたいと考えています。もともとクリーチャーズはゲーム業界の出身者ばかりの会社ではなく、アート、文学、映像など、さまざまな分野に軸足を置いている「つくるひと」たちの集まりでした。「つくること」が好き、というクリーチャーズの原点は、今も変わりません。私にとってのクリーチャーズは、今でも感謝と憧れのような思いを抱き続けている、少し不思議な存在です。
ポケモンだけでなく、幅広いことに興味を持ち、仲間と楽しみながらものづくりをできる人がクリーチャーズに向いていると思います。「つくること」が好きな方に来ていただけたら嬉しく思います。